冷蔵庫の中の製氷機は、実は定期的な洗浄が必要な設備です。
この記事では、冷蔵庫の中の製氷機につく汚れと洗浄方法について詳しく解説しています。
製氷機は汚れている?
冷蔵庫の中の製氷機を掃除しないという人は意外といますが、実際には水を使用するため、徐々に汚れが溜まっていきます。
製氷機の給水タンクには凍るまでの間水が貯蔵されることになります。
水が一定の場所に止まると、水中のカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが固まって水あかになり製氷機のタンクや容器に付着します。
水あかが溜まると、氷の透明度や味に影響を及ぼすことがあります。
また、製氷機内部と給水タンクは湿度が高い環境であり、最近や菌が繁殖するための条件が整っています。
そのため、カビが発生することがあり、氷として体内に取り込まれることで、健康にも影響を与える可能性もあります。
特に給水タンクは、冷凍庫内ではなく冷蔵庫内にあるため、温度が高く雑菌の繁殖を抑えにくい環境です。
様々な汚れから製氷機の清潔さを保つためには、定期的なお手入れが必要です。
製氷機につく汚れ
製氷機と給水タンクに付着する、代表的な汚れを4つ紹介します。
放置すると、それぞれリスクがあるので、見つけ次第掃除を行いましょう。
水あか
水あかは水の中に存在するカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが、結晶化して蓄積した物です。
白っぽい見た目のものが多いですが、水に含まれる物質によっては茶色っぽくなることもあります。
水あかは製氷機の給水タンクや氷を入れるトレイ、スコップなどにつきます。水あかがつくと氷が不透明になり、匂いや味に影響を与えることもあります。
赤カビ
赤カビはピンク色のヌルヌルとした菌の集合体で、排水溝やお風呂場などの水まわりを好む傾向があり、製氷機のタンクの中にもできます。
赤カビは根を張ることなく増殖しますが、繁殖スピードが早いことが特徴です。
人体に対してはほぼ害がないものの、黒カビと同時に発生することも多く、見た目もよくないので見つけた際には早めに取り除きましょう。
黒カビ
黒カビは、繁殖力が強く、根を張るように表面に付着します。
住まいの様々な場所に発生し、給水タンクだけでなく洗面所やお風呂場のパッキン部分でも頻繁に発生します。
黒カビは湿度の高い環境を好み、梅雨の季節は特に注意が必要です。
また、黒カビはアレルギーを発生させるリスクを高めます。特に、赤ちゃんのいる家庭では製氷機内で黒カビが発生する事態は避けたいところです。
そのほかの食品や異物
製氷機のタンクがある冷蔵庫内は、様々な食材を保管する場所です。
不意にそのほかの食材や異物が紛れ込むこともあり、氷の味に影響を与えます。
また、菌の温床にもなることがあるので、見つけたら取り除き、タンク内を洗浄しましょう。
製氷機の構造と仕組み
冷蔵庫に備え付けられている製氷機は、効率的な仕組みを持つ便利な装置です。
給水タンクに水を供給し、それを製氷皿に送り、凍結して自動で氷を作ります。氷ができたら、それを貯氷ケースに移し、常に氷をストックします。
ほとんどの冷蔵庫の製氷機はセンサーを備えており、貯氷ケースが満杯であることを検知すると自動的に氷の生成を停止します。
一部の冷蔵庫には手動で停止する機能もあり、必要に応じて氷の製造を停止可能です。
製氷機は、定期的なメンテナンスを行うことで、清潔な氷を安定して供給してくれます。
製氷機の構造と氷ができる流れ |
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製氷機の洗浄方法
製氷機の洗浄を行うときは、給水タンクと製氷機の内部(製氷皿)を分けて洗浄しましょう。
それぞれの洗浄方法を解説していきます。
給水タンク
必要なもの |
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手順 |
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給水タンクは、汚れがひどくなければ、水洗いだけでも大丈夫です。
メーカーによって分解の方法が変わるので説明書を確認して行いましょう。
製氷機内
必要なもの |
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手順 |
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クエン酸を使って製氷機内部の製氷皿やパイプを洗浄する方法です。
食紅を用いることで、目に見えない部分の汚れが十分に落ちたか、目で見てわかるようにします。
食紅がなければ、同じ仕組みの専用の洗剤も販売されています。
貯氷タンク
用意するもの |
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手順 |
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貯氷タンクは頻繁に開け閉めし、手が触れる部分でもあるので定期的に洗浄しましょう。
洗剤を使ってしまうと、氷をくっつかなくするためのコーティングがはがれてしまうこともあるので、洗剤は使わず水を使って洗浄しましょう。
製氷機の汚れを防止する方法
製氷機の掃除は年に1回以上は行いましょう。
また、製氷機を汚れにくくする使い方のコツもあります。
- 水道水を使用する
氷を作るときにミネラルウォーターを使用するという人がいますが、製氷機においては水道水を使用しましょう。
水道水は塩素で殺菌されているので、カビや雑菌が繁殖しにくくなっています。
水道水を利用することで、給水タンクが汚れにくくなります。 - 定期的に氷と水を入れ替える
長期間給水タンクに水をためた状態にしておくと、中の水が悪くなることもあります。
また、氷自体は腐ることはありませんが、水に不従物が含まれて製氷された場合は、氷の質に影響を与えます。
水も氷も定期的に入れ替えることで、製氷機の汚れを防いで清潔な氷を使用できます。
メーカー毎の洗浄の頻度
メーカーごとに製氷機の洗浄方法と頻度が異なります。ここではメーカーごとの製氷機の洗浄の頻度を紹介します。
さらに詳しく知りたいという人はメーカーのホームページをご確認ください。
日立
給水タンクの洗浄を1週間に1度、浄水フィルターは3〜4年を目安に交換、製氷皿のお手入れは年1回から2回程度を推奨しています。
また「製氷おそうじ」機能がついている冷蔵庫もあります。
関連リンク:日立「お客様サポート」
東芝
給水タンクは週1回、給水パイプと給水ポンプは月1回、水受けケースは年に1、2回のお手入れを推奨しています。
SHARP
三菱
給水タンク本体とフィルターは週に1回、給水ポンプやパイプなどは月に1回の水洗いを推奨しています。
ミネラルウォータや浄水機などの水道水以外を使用している場合は、週に2〜3回のお手入れをおすすめします。
関連リンク:三菱電機「よくある質問」
まとめ
冷蔵庫の製氷機を洗浄する方法を解説しました。
給水タンクは週に1回以上の水洗いを行い、製氷機の内部もメーカーが指定する頻度で掃除を行いましょう。
詳しい洗浄方法はメーカーや機種によっても変わるので、各メーカーのホームページから確認してみてください。
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