乾燥機能のついている洗濯機には、乾燥機フィルターがついています。
乾燥機フィルターには使用のたびに汚れが蓄積され、放置してしまうと乾燥時間が長くなったり衣類が乾かないということが起こります。
この記事では、洗濯機の乾燥機フィルターを簡単に掃除するための方法について解説していきます。
乾燥機フィルターの役割
乾燥機フィルターの役割は、衣類から出る綿やホコリをキャッチして、洗濯機の中を循環する空気を清潔に保つことです。
乾燥機の暖房ユニットは湿気を吸収し、暖めた空気を衣類に送ります。洗濯した衣類が乾燥していくと、生地から細かい綿やホコリが放出されます。
この浮遊する綿やホコリは、洗濯機のなかを循環する空気に取り込まれます。
もしそのままの状態で空気が循環してしまうと、他の衣類に汚れが移ってしまいます。
汚れを含んだ空気が乾燥フィルターを通過することで、ゴミやホコリが引っかかり、空気が清潔な状態となるのです。
しかし、乾燥機フィルターは使用とともに綿ゴミがたまっていきます。
そのため、乾燥機を使用した後には、毎回フィルターの掃除が必要になるのです。
フィルターが詰まると、ゴミによって空気の循環がうまく行われなくなってしまい、乾燥効率を低下させ、最悪故障の原因にもなります。
乾燥機フィルターに付着する汚れ
洗濯時に衣類の繊維が摩擦されることによって生まれる繊維カス、衣類の縫い目やほつれた部分から出る小さな糸くず、衣類のポケットに残った細かなゴミや紙くず、衣類についていたホコリや花粉、砂ぼこり、さらには髪の毛などが付着します。
さらに、長期間掃除をしていないと、乾燥機フィルター自体に湿気がたまり、黒ずみやカビを発生させることもあります。
カビが発生すると、交換の必要があるので、こまめに簡単な掃除を行っておきましょう。
乾燥機フィルターの掃除の頻度
乾燥機フィルターは洗濯機を使用したら、毎回簡単な掃除を行いましょう。
乾燥機能がついている洗濯機の中には、乾燥機フィルターを掃除しないと次の運転を自動的にストップさせる機能がついているものもあります。
また、乾燥機フィルターが目詰まりを起こすと、洗濯機にアラートが表示されます。
アラートが表示された場合は、かなり汚れがたまっている可能性があるので、しっかりとした掃除が必要です。
メーカーによって異なりますが、乾燥機フィルターは多層構造になっており、簡単に掃除できるネットフィルターと、定期的に掃除を行うバックフィルターとに別れていることもあります。
この場合、バックフィルターは月に1回の掃除が必要です。
乾燥機フィルターの掃除の注意点
乾燥機フィルターの掃除を行う前に、注意点について確認しておきましょう。
メーカーを確認
乾燥機フィルターが取り付けられている場所と構造はメーカーによって異なります。
洗濯機の上部に取り付けられているもの、洗濯槽の奥に取り付けられているものの大きく2種類が存在し、取り外し方が異なります。
メーカーの説明書を確認して、掃除を行いましょう。
取り付けられたか確認
乾燥機フィルターは簡単に外せる一方で、取り付けるときについ甘めに取り付けてしまうことが多々あります。
乾燥機フィルターが取り付けられていないと、十分に汚れをキャッチすることができず、衣類がさらに汚れてしまいます。
やさしく洗う
乾燥機フィルターは消耗品なので、強く洗ってしまうと破損の可能性もあります。
長期間使用するためにも、丁寧に洗いましょう。
乾燥機フィルターの簡単な掃除方法
では実際に簡単な掃除の方法を紹介していきます。
縦型、ドラム式のどちらの洗濯機にも乾燥機能がついたものは存在します。
それぞれ取扱方法が異なるので、使っている洗濯機に合わせた掃除を行いましょう。
また、フィルターの構造は各メーカーと機種によって異なります。掃除に慣れていないうちは、説明書を確認してから行いましょう。
縦型
縦型洗濯機の乾燥機は洗濯槽の上部に取り付けられており、上から温風を起こすことで衣類を乾燥させます。
構造上、ドラム式に比べて衣類が乾きにくいと言われています。そのため、乾燥機フィルターの掃除をおこたると、乾燥効率にすぐに影響します。
また、湿気をためやすいのでこまめな掃除が必要です。
必要なもの
- 掃除機
手順
- 洗濯機の電源を切り、乾燥機フィルターを引き出します。
- フィルター内部の大きな綿ホコリを捨ててください。
- 残っているフィルターに付着したホコリを掃除機で吸い取ります。汚れがひどい場合は、手でやさしく水洗いしてからよく乾かしてください。ただし、洗剤や漂白剤はフィルターを痛めるので基本的には使用できません。
- 次に、フィルターの差込口を掃除します。掃除機に付属の隙間用の吸込口を使って掃除します。乾燥フィルター差し込み口の奥はホコリがたまりやすい場所です。しっかり掃除しておきましょう。
- フィルター、差し込み口の掃除が終わったら、フィルターが十分に乾燥していることを確認してからしっかりと差し込みます。
- 洗濯機の電源を入れ、フィルターに関するアラートが消えていれば完了です。アラートが表示される場合は、スタートボタンを押すとアラート表示が消えて、運転できるようになります。
ドラム式
ドラム式の洗濯機は、洗濯槽の奥から乾燥した空気を送ることで衣類を乾燥させます。
縦型と比較したときに、乾燥機能が高いのがメリットですが、その分乾燥機フィルターも汚れやすくなります。
ドラム式の乾燥機フィルターが取り付けられている場所は、機種によって異なり、洗濯槽の奥、もしくは外装の上部に取り付けられているので、フィルターの場所を事前に確認しておきましょう。
外装にフィルターが取り付けられているタイプの場合は、縦型洗濯機と同じ方法で掃除します。
ここでは、洗濯槽の奥にフィルターが取り付けられている洗濯機の掃除方法を解説していきます。
必要なもの
- 掃除機
- タオル
手順
- 洗濯機の電源を切り、洗濯槽奥の乾燥機フィルターを手前に引き出して、フィルターを取り外しましょう。多層構造になっており2枚以上のフィルターが重なっているので、全て取り出します。
- 各フィルターに付着したほこりを掃除機で吸い取ります。もし汚れがひどい場合は、手でやさしく洗い流し、水洗い後はよく乾燥させましょう。基本的には、洗剤や漂白剤は使用できません。
- フィルターを、取り出した順番通りに洗濯機本体に取り付けます。正しく取り付けないと、アラートが表示されます。
- 正しくフィルターを取り付けてもアラート表示が消えない場合は、バックフィルターも掃除しましょう。
- バックフィルターは洗濯槽本体に取り付けられているので、フィルターを取り外し、水でぬらしたタオルで拭き掃除を行います。
- 汚れが取れたら、乾いたタオルで水気を拭き取ります。
- フィルターを取り付けて掃除完了です。
糸くずフィルターの簡単掃除方法
乾燥機フィルターを掃除したら、ついでに糸くずフィルターも掃除しておくと都度掃除する手間を減らせます。
糸くずフィルターは使用ごとにゴミをすて、週に1回の頻度で簡単な掃除をしておきましょう。
必要なもの
- バケツもしくは洗面器
- ブラシ
手順
- 糸くずフィルターを外し、中に詰まった繊維やゴミを取り出します。
- 取り出したフィルターをバケツに入れ、袋やネットをすすぎます。
- 取れない汚れがある場合、古歯ブラシを使用して掃除し、流水ですすぎます。
- しっかり乾燥させ、洗濯機に取り付けます。
まとめ
乾燥機能付き洗濯機の、乾燥機フィルターの簡単な掃除方法について解説してきました。
フィルター類は掃除をおこたると、洗濯物がきれいにならなかったり、故障の原因にもなるので乾燥機フィルターは使用ごとに、糸くずフィルターは週に1回の掃除が必要です。
洗濯機の機種やメーカーによって、フィルターの取り外し方は異なるので、掃除前に説明書を読んで確認しておきましょう。