リビングや廊下の床は普段から掃除しているものの、終わってみると意外と汚れが残っていた、なんてことはありませんか?
床は掃除場所や素材によって、適切な掃除方法が異なります。
この記事では、フロアごとの床の掃除方法やおすすめの洗剤、正しい手順について解説していきます。
床によって違う掃除のポイント
床、と一言で言っても家のなかには複数のフロアがあり、それぞれの場所で床の素材や付着する汚れの種類が異なります。
使用する洗剤や掃除方法が変わってくるので、各フロアごとの掃除のポイントを押さえておきましょう。
フローリング
付着する汚れ |
食べかす、皮脂汚れ、油汚れ、カビ、水のシミ、ホコリ |
家の床のほとんどはフローリングです。
リビングやキッチン、廊下など面積が広いので様々な汚れがつき、汚れに合わせて使用する洗剤も変わってきます。
また、フローリングの表面はワックスでコーティングされており、掃除の方法によってはワックスをはがしてしまう可能性もあります。
ワックスがはがれるともう一度塗り直す必要があり、お金や手間がかかります。
フローリングの掃除では、ワックスを保護しながら表面についたゴミを取り除きます。
和室の畳
付着する汚れ |
食べかす、皮脂汚れ、シミ |
和室がある家では、畳の掃除も定期的に必要です。
一般的に畳はイ草で編まれており、水洗いしてしまうと傷んでしまいます。
しかし、近年では合成樹脂を使った畳も登場しており、水洗いできるものもあります。
掃除を行う前に、自宅の畳がなんの素材で作られているか確認しておきましょう。
お風呂の床
付着する汚れ |
皮脂汚れ、カビ、水垢、洗剤の残りかす |
体についた汚れを流すお風呂には、主に皮脂汚れや洗剤の洗い残しなどの汚れが付着し、掃除を怠ってしまうとカビや水垢が発生することもあります。
それぞれの汚れによって効果的な洗剤が違うので、汚れに合わせた掃除方法を行います。
特に、カビの掃除には手間がかかるので普段のこまめなお手入れが肝心です。
トイレの床
付着する汚れ |
皮脂汚れ、水垢、尿石、ホコリ、カビ |
トイレの床はフローリングの場合もありますが、最近の住宅では掃除しやすいようにビニール製のクッションフロアで作られていることもあります。
フローリングであればワックスに注意して掃除する必要がありますが、クッションフロアは汚れを落としやすく扱いやすいのが特徴です。
ただし、湿気をため込みやすいというデメリットがあるのでカビの発生には注意が必要です。
床の掃除におすすめの洗剤とは?
床掃除の際には場所や汚れに合わせて、使用する洗剤を変えて掃除を行います。
合わない洗剤を使ってしまうと、床の色が変わってしまい傷める原因にもなるので注意しましょう。
床掃除に使用するおすすめの洗剤について解説します。
中性洗剤
フローリング | 畳 | お風呂 | トイレ |
⚪︎ | △ | ⚪︎ | ⚪︎ |
中性洗剤は酸性とアルカリ性の中間の性質をもった洗剤で、あらゆる場所に使うことができます。
フローリング用、畳用、お風呂用など各フロアごとに専用の洗剤が市販されています。
ほとんどの汚れに使用可能なので、普段のお手入れは中性洗剤を使って行います。
フロア間で併用も可能ですが、イ草の畳には水分が大敵なので専用の物を使うことをおすすめします。
アルカリ性洗剤
フローリング | 畳 | お風呂 | トイレ |
△ | × | ⚪︎ | ⚪︎ |
アルカリ性の洗剤は油汚れや皮脂汚れなど、酸性の性質をもった汚れに有効な洗剤です。
キッチンの床についた頑固な油はねや皮脂汚れが固まってできた黒ずみの除去などに効果を発揮します。
イ草の畳に使ってしまった場合は、アルカリ性の成分が反応して黄色く変色することがあるので、基本的には使用できません。
また、無垢の木材を使ったフローリングやワックスが薄くなっている場合、アルカリ性洗剤が付着すると、黒く変色することがあります。
酸性洗剤
フローリング | 畳 | お風呂 | トイレ |
△ | × | ⚪︎ | ⚪︎ |
酸性洗剤は、水垢や尿石などのアルカリ性の性質をもった硬い汚れを溶かして落とします。
水回りで活躍することが多く、キッチンでも使用できますがワックスが薄くなっているフローリングに使うと木材を傷めてしまいます。
同様の理由で畳にも使用できません。
漂白剤
フローリング | 畳 | お風呂 | トイレ |
× | △ | ⚪︎ | △ |
漂白剤は、カビなどの色がついた汚れに有効な洗浄剤です。
対象物を脱色して白くするので、頑固な汚れも綺麗になりますが、強力な洗剤なので使用場所を選びます。
フローリングに使ってしまうと、床が白くなることがあり基本的には使いません。
ただ、畳の染み抜きは洗濯用の酸素系漂白剤を使用して行います。
漂白剤にはより漂白効果の高い塩素系のものと、漂白効果が緩やかなものの対象物を傷めにくい酸素系があります。
床掃除の基本
フロアによって床の材質は変わり掃除方法も違いますが、共通した手順もあります。
棚やキャビネットを先に掃除
掃除をしていると、汚れは高い場所から低い場所に落ちるので、基本は高いところから行いましょう。
床掃除をする場合は、先に棚やキャビネットなど高い場所の掃除を済ませてから行うことをおすすめします。
床が見える状態に
床にものが散らかっていると、掃除の邪魔になります。
必要でない物を片付け、なるべく床が見える状態で掃除するとスムーズです。
場所ごとの床の掃除手順
それぞれのフロアの床の、基本的な掃除の手順を解説します。
フローリング
- フロアワイパーや掃除機でホコリを取る
まずはフロアワイパーや掃除機を使って床の表面についたホコリなどの汚れをとります。 - 絞ったぞうきんで水拭き
次に、水にぬらしてからしっかり絞ったぞうきんを使って床全体を拭いていきます。 - 汚れに合わせて中性洗剤を使用
水拭きでは取れない汚れがある場合、中性洗剤を加えてぞうきんで拭いて落とします。その後、もう一度絞ったぞうきんで残った洗剤を拭いて取り除きます。洗剤が残っているとワックスが落ちる原因になるので注意しましょう。 - 乾拭き
最後に乾いたぞうきんで乾拭きを行って完了です。
和室
- ほうきで大きな汚れを払う
ほうきで畳の目の向きに合わせてホコリを払っていきます。掃除機でも構いませんが、畳の表面を傷つけることもあり基本的にはほうきがおすすめです。 - 乾拭き
畳の目の向きに合わせて乾拭きを行います。気になる汚れがなければこれで掃除は完了です。 - 頑固な汚れがある場合にのみ洗剤を使用
なかなか取れない汚れがある場合にのみ、畳用の洗剤を使って汚れを落とします。終わったら乾拭きをしっかり行い水分をとっておきましょう。
お風呂
- 床にお湯をかける
まずは床全体を熱めのお湯で流し、比較的新しくついた汚れを落とします。 - 皮脂汚れにはアルカリ性洗剤
お風呂につきやすいカビや皮脂汚れにはアルカリ性の洗剤が有効です。気になる部分にスプレーしスポンジでこすって落とします。 - 水垢には酸性洗剤
水垢は硬い汚れなのでこすっただけではなかなか落ちません。酸性洗剤を汚れに吹きかけ、1分以上つけおきしてからスポンジなどでこすって落とします。 - お湯で流す
汚れが落ちたらお湯で流して完了です。
お風呂では強力な洗剤を使うこともありますが、塩素系の漂白剤と他の洗剤は絶対に混ぜないようにしましょう。有毒なガスが発生する可能性があります。
また、手が荒れることもあるので、ゴム手袋をつけて換気をしながら掃除しましょう。
トイレ
- トイレクリーナーで拭く
トイレの便座を拭くためのトイレクリーナーは、床掃除にも使用できます。トイレクリーナーを使ってトイレ全体の床を拭きましょう。特に便器と床の設置面はホコリが溜まりやすいポイントです。 - 中性洗剤、もしくは酸性洗剤を使用
新しいトイレクリーナーに変えて洗剤を使って汚れを落とします。中性洗剤でも構いませんが、酸性洗剤には消臭効果があり尿はねなどにも有効な洗剤です。 - 乾拭き
最後にぞうきんで乾拭きをして完了です。
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