トイレの便器や手洗い場、床の掃除は定期的に行っている人は多いかと思いますが、実はトイレの壁も掃除が必要なことをご存じでしょうか?
意外と見落としがちなポイントですが、実は壁の汚れはトイレ全体の清潔さに影響を与えます。
この記事では、トイレの壁を簡単に掃除する方法を解説していきます。
トイレの壁が汚れる理由
トイレの便器や床は汚れるものですが、壁にはあまり汚れがつくイメージはないかもしれません。
しかし、トイレの使用方法によっては壁にも汚れが付着します。
例えば、男性が立って用を足すと、尿が周囲に飛び散り壁にも付着します。特に便器の座面よりも下の位置に汚れがつきやすく、いつの間にか水滴のような黄ばみが目立つような状態になってしまいます。
また、トイレは常に水が貯まっており多湿な環境です。
そのため、カビが発生しやすく壁にもカビがつくことがあります。
直接壁にカビがつくこともありますが、他の場所に発生したカビが壁に移ってできることも考えられます。
その場合は、カビの発生源となった場所とトイレの壁両方の掃除が必要です。
トイレの臭いは壁から?
トイレの設備のなかでも、壁は臭いが染み込みやすい場所です。
また、トイレの臭いの原因は、排せつ物に含まれるアンモニアです。
そのため、汚れを放置したまましばらく掃除していないと、トイレの嫌な臭いが壁に染み込んでいき、トイレ本体を掃除してもなぜか臭が残るという状態になってしまいます。
ひどいときにはトイレの外にまで臭いがただよってくるので、壁の掃除は意外と大切なのです。
家族構成によっても変わりますが、可能であればトイレ掃除する度に壁のも掃除し、少なくとも週に1回は掃除することをおすすめします。
もし放置してしまうと、カビや臭いの元となる汚れが蓄積してしまい、後々の掃除が面倒になります。
トイレの壁を掃除するときの注意点
トイレの壁を掃除する際に、汚れがなかなか取れないときは洗剤を使用することもあります。
その際には、2点注意が必要です。
壁の色や材質に注意
壁や壁紙の材質やカラーによっては使えない洗剤もあります。
例えば、色がついた壁に頑固な汚れがついてしまったとき、強力な塩素系漂白剤を使いたくなりますが、もし使用してしまうと壁の色が落ちることがあります。
また、おしゃれな打ちっぱなしの壁は水拭きしてしまうとシミになり、カビ以外にもコケなどが生えることも考えられます。また、コンクリートはアルカリ性なので、酸性の洗剤を使うと傷めてしまいます。
使用する洗剤が、壁の素材に適合しているか確認してから使用するようにしましょう。
「混ぜるな危険」は混ぜない
塩素系漂白剤やトイレで使う洗剤のなかには「混ぜるな危険」とパッケージに記載されているものがあります。
他の洗剤と混ぜてしまうと、有毒なガスが発生してしまい、めまいや吐き気などの症状が出る可能性があり大変危険です。
特に、トイレは密封された空間なので、重大な事故につながることも考えられます。
洗剤の表記を確認し、他の洗剤と絶対に混ぜないようにして、換気をしながら掃除を行いましょう。
トイレの壁の掃除を簡単にするアイテム
トイレの壁の掃除を簡単にしてくれるアイテムを紹介します。
アルコールスプレー
できたばかりのカビや汚れはアルコールスプレーを使って簡単に落とせます。
また、頑固な汚れを落とすことはできないものの、除菌の効果があるので新たなカビの発生を抑えることもできます。
トイレ専用のアルコール入りクリーナーも市販されています。
クエン酸
クエン酸は食品にも使われるほど安全なもので、お子さんのいる家庭や漂白剤を使うのに抵抗がある人も安心して使用できます。
尿による黄ばみなど、アルカリ性の汚れに効果が高くトイレの壁の掃除にうってつけのアイテムです。
ただし、クエン酸は酸性なので、コンクリートの壁や無垢の木材の壁に使用すると劣化の原因となることもあります。
酸素系漂白剤
酸素系漂白剤は、頑固なカビを落とすときに便利なアイテムです。
塩素系漂白剤より、漂白力は落ちるものの、効果が緩やかなので白い壁はもちろん柄や色のある壁にも使用できます。
除菌効果はあまりないので、カビの再発を防ぐためにはアルコールと併用して使用すると良いでしょう。
トイレクリーナー
トイレの便座や床を掃除するときに使用するトイレクリーナーは、壁の掃除にも利用できます。
植物性の洗浄剤を含んでおり、飛散した尿などの汚れや臭いに効果的です。
常にトイレにあるアイテムなので、壁の汚れに気がついたときにサッと一拭きできる便利なアイテムです。
トイレの壁の掃除方法
トイレの壁の掃除はトイレ掃除の都度に行うか、週に1回簡単な掃除を行いましょう。
壁の定期的な掃除は、慣れれば2分ほどで完了します。
また、汚れが気になったタイミングで漂白剤を使用してしっかりと汚れを落とします。
それぞれの手順を紹介していきます。
定期的な掃除方法
必要なもの
- クエン酸小さじ1(もしくは酸性洗剤)
- スプレーボトル
- 水100ml
- トイレクリーナー
掃除の手順
- スプレーボトルにクエン酸と水を入れ、しっかり混ぜて洗浄剤を作ります。
- トイレクリーナーに洗浄剤を噴射して、壁を磨きます。
- 拭き終わったら、残った洗浄剤を新しいトイレクリーナーで拭き取って完了です。
特に汚れが気になる部分があれば、直接スプレーをかけて3分ほどおいてから拭き取ると効果的です。
また、クエン酸がなければトイレ用の酸性洗剤で代用可能です。
ただし、無垢の木材やコンクリートの壁にはクエン酸や酸性洗剤は使用できません。
カビ、黄ばみの掃除方法
必要なもの
- 洗濯用酸素系漂白剤
- 水
- スプレーボトル
- アルコールスプレー
- トイレクリーナー
- ぞうきん
掃除の手順
- 空のスプレーボトルのなかで、洗濯用酸素系漂白剤の粉末と水を1:5の割合で混ぜ洗浄剤を作ります。
- アルコールスプレーを壁の汚れが気になる部分に噴射してトイレクリーナーで拭きます。
- 次に、作った洗浄剤を汚れの上にスプレーし、その上からラップを被せます。
- 3時間ほど放置します。
- 時間が経ったらぞうきんで乾拭きし、漂白剤を拭き取ったら完了です。
アルコールを使用して除菌を行った後に、カビの色を落とす方法です。
アルコールで拭く際には、カビの菌が舞わないように慎重に行いましょう。
酸素系漂白剤は泡立ちが良いので、ラップと壁を密着させる役割も果たします。
トイレの壁の汚れや臭いを予防する方法
立って用をたす人のいる家庭では通常よりも、壁が汚れやすくなります。
習慣的になかなか変えられないようであれば、ちょっとした工夫を取り入れて汚れや臭いを予防しましょう。
汚れ防止シート
壁に貼り付けるタイプの汚れ防止シートをトイレの壁に貼ることで、尿の飛散によって壁が汚れるのを防ぐことができます。
また、簡単にはがせるので汚れたらすぐに交換ができ、掃除の手間がありません。
防水・防カビスプレー
掃除をした後に、防水・防カビスプレーをしておくと、水分が付着するのを防ぎカビの発生を抑えることができます。
そのほかにも、アルコール除菌スプレーなども有効です。
気になる汚れを落としたあとは、ぜひ取り入れてみてください。
まとめ
トイレの壁の掃除方法について紹介しました。
トイレの壁の掃除は疎かになりがちなポイントですが全く掃除をしないと、カビや黄ばみなど頑固な汚れが発生します。
また、これらの汚れは臭いの発生原因ともなるので、週に1回は掃除を行い取り除く習慣を身につけておきましょう。
特に、立って用を足してしまうと壁が汚れやすくなるので、できるなら座って行い、トイレを清潔に保ちましょう。