ナノバブルは植物にも効果があるのか? 効果や導入事例を紹介

YouTubeやCMの影響もあり、近年注目され始めた「ナノバブル」ですが、植物や農産物にも良い効果があることはご存じでしょうか?

実はナノバブルは一般家庭で注目される前から、農業分野で活躍してきた技術でもあります。

そこで、この記事ではナノバブルが植物に与える影響を、これまでの実績から紹介していき、実際の家庭での活用方法も解説します。

ナノバブルの仕組みと効果

メディアで紹介されることも増えてきたナノバブルは、様々な特性を持っており、一般に知られる前から活用されている技術です。

ナノバブルのもつ特性を簡単に解説していきます。

ナノバブルは目に見えない極小の泡

ナノバブルとは、1μm(0.001mm)未満の泡のことを指します。

普段私たちが目にするのは、炭酸飲料のペットボトルについた泡や、海のあぶくなどはセンチバブルやミリバブルと呼ばれる泡で、ナノバブルはその小ささから目で見ることができません。

肉眼ではとらえることができないナノバブルですが、ナノバブルを含んだ水にレーザーを当てると泡が光をかく乱するので、レーザーの軌道をはっきり見ることができます。

ナノバブルの気泡は非常に小さいので、浮力が発生せずにいつまでも水中に止まり続けます。

また、マイナス電荷を帯びておりそれぞれが反発し合うので、結合して大きくなることもありません。

ナノバブルは洗浄力が高い

ナノバブルはその小ささから、あらゆる場所に入り込んで汚れを落とす効果があります。

ここ数年で、シャワーヘッドタイプのナノバブルの生成装置が脚光を浴びたので、毛穴の奥まで洗え、頭皮や肌をきれいに保つ効果があるのは、聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

実際は体以外にも使用でき、例えば洗濯物の繊維の奥の汚れを落とせ、普段の利用の中で排水口の掃除もできます。

また、マイナス電荷を帯びているのでプラス電荷をもつ汚れに付着するという特性も持っています。

小さな泡が様々な隙間に入り込み、汚れを吸着することで高い洗浄効果があるとされています。

あらゆる分野で活躍

これらの特性により、家庭で注目を集める前からナノバブルは使用されてきました。

  • 製造業
    製造業では、精密機器の洗浄にナノバブルが用いられています。
    ナノバブルの高い洗浄力は、使用する洗剤の節約にもつながるので製造コストを落とせ、環境負荷を下げることに役立っています。
  • 医療
    高い洗浄力を持つナノバブルは、高水準の清潔性が求められる医療機器の洗浄に用いられています。
    また、歯科クリニックでは口をゆすぐための水として使用されることもあります。プラークの除去にも効果があると言われています。

そのほかにも、食品加工工場の機器の洗浄や、川や海の水質改善などあらゆる分野で活躍しています。

ここからは、植物に関してのナノバブルの効果について解説していきます。

ナノバブルは植物にも効果的?

植物の生育においても、ナノバブルの特性が活躍します。

実際に農家ではナノバブルの導入が進んでおり、農作物が健康的に育つことがわかっています。

植物は近くで見ると、茎には細かい産毛のような毛が生えており、葉脈は複雑に入り組んでいます。

そのため、通常の水やりでは一定量の水は弾かれてしまいます。

一方のナノバブルは、これらの細かな隙間に入り込むので、植物の効率的な水分吸収をうながします。

また、マイナス電荷をもつ特性によって、空気中にある有機物をナノバブルが吸着することで、水分とともに植物へ吸収されます。

そのため、栄養供給が高まり、健康的に植物を育てることができるのです。

さらには、農業分野においてはナノバブルの中にオゾンを含める試みがされており、植物を活性化させ、植物の病気を予防する効果も報告されています。

ナノバブルが植物に与える影響の事例

では、ナノバブルが植物や農作物に与えた具体的な事例を紹介していきます。

生花が長持ちする

花瓶の中の水をナノバブルにすることで、生花が長持ちすることが報告されています。

切花を花瓶の水につけた状態が続くと、水中でバクテリアが繁殖し滑りを帯びて花の寿命を縮めてしまいます。

ナノバブルは水中に長期間にわたり、とどまり続けるので花瓶の中を清潔に保ち、滑りを減らして花をみずみずしく健康的な状態に保ちます。

家庭の花瓶のみならず、園芸店の切花を長持ちさせる方法としても取り入れられています。

成長促進効果

農業でナノバブルが使われる主な目的は、野菜や植物の成長を促進させることにあります。

成長が促進されることで、通常よりも早いサイクルで高品質な野菜を市場に出荷できるようになります。

主に、作物の洗浄や栄養供給の用途にナノバブルは使われており、特徴的なのはナノバブルの泡の中に二酸化炭素やオゾンを含ませて作物に散布する点です。

ご存じのとおり、農作物や植物は二酸化炭素を吸収して光合成を行います。生産のプロセスの中で不足しがちな二酸化炭素をナノバブルで補い光合成を効率的に行います。

また、オゾンを含めたナノバブルを散布することで、植物特有の病気の予防に使用されます。

実際に、ナノバブルによって作られたトマトは従来よりも早く大きくなり、糖度も高いという実証結果が出ています。

ナノバブルは、高品質な農作物を安定して生産することに貢献しています。

家庭の植物でのナノバブル活用法

実際に家庭にナノバブルを導入することで、どのようなシーンで活用できるのでしょうか?

掃除や洗濯、入浴において効果が高まることもわかっていますが、今回は植物の育成に焦点を当てて解説していきます。

花瓶の水をナノバブルに

先ほどお話ししたように、花瓶の水をナノバブルにすることで生花を長持ちさせられます。

ナノバブルが花瓶の中の汚れを分解し、花の劣化を早めるバクテリアの発生を抑制します。

また、水あかなど花瓶につく汚れが付着するのも防いでくれます。

野菜の洗浄

料理においてもナノバブルは活躍します。

ジャガイモなどの野菜の洗浄は、意外と手間がかかります。

場合によってはたわしを使ってこすり洗いすることもありますが、ナノバブルを使用することで簡単に土汚れを落とすことができます。

ナノバブルの微細な泡が土汚れと野菜の隙間に入り込み、効率的に汚れを落とします。

短い時間で野菜を洗浄できるので、節水にもつながります。

庭の花や鉢植えに

生花だけではなく、鉢植えや庭の植物にナノバブルを与えることで、健康的な生育を保つことが可能です。

ナノバブルはマイナスの電荷を持っており、植物の栄養となる空気中にある有機物を吸着します。

さらに、植物や土への浸透効果も高く、効率よく水分と栄養を植物に供給してくれます。

農業で使用するオゾンは、一部の観葉植物にとっては有害になることもありますが、家庭ではその心配もありません。

まとめ

これまでナノバブルは農業分野で活躍してきましたが、家庭でもナノバブルを使用できるようになったことで、園芸や生花を今まで以上に楽しめるようになりました。

ナノバブルを活用することで、植物をより健康に美しく育てられるようになるでしょう。

WRITER
    • WDW 編集部
    • 株式会社ウォーターデザインワールド(WDW) 編集部は、当社の製品であるUFB DUAL®の魅力的を伝えるだけでなく、水と健康に関する有益な情報を提供することで、お客様の生活に役立つライフハックを提供しております。

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