水槽の汚れが気になってスポンジで磨いてみたはいいものの、傷がついてしまったという経験がある人もいるかもしれません。
水槽は透明度が高いので、小さな磨き傷もかなり目立ち、美観を損ねるばかりか傷の隙間に汚れが入り込んで取れなくなってしまうこともあります。
この記事では、水槽に傷をつけないための掃除方法について詳しく解説していきます。
水槽につく汚れ
水草や魚など、多くの生き物が住む水槽の中には、さまざまな汚れが発生します。
特にコケは水槽の表面につきやすい汚れで、コケがつくとせっかくきれいなアクアリウムも台無しです。
特に、新しい水槽にはコケが発生しやすいので、アクアリウムを作ってから間もないうちはこまめに掃除しておきましょう。
アクアリウムを作った初期段階では、茶ゴケやアオミドロが発生します。水中にバクテリアが定着していないことで、本来分解されるはずのコケが発生し、光をさえぎってしまうことで水草などの植物の成長に影響を及ぼします。
また、バクテリアが定着した後も水槽内には魚の排泄物、食べ残し、枯れた水草などの有機物が蓄積され、これ自体が汚れとなって水槽についたり、黒髭コケや糸状のコケの原因になります。
水槽の表面にスポンジなどで磨き傷がつくと、傷の隙間でコケが発生することもあり、そうなるとなかなか取れなくなってしまいます。
そのため、水槽の掃除では傷をつけずに行うことが大切です。
水槽の掃除をサボると起こること
コケが目立ってきたと感じたときは、水槽の管理が行き届いていないサインなので、掃除を行いましょう。
そのまま放置してしまうと水質の劣化や設備の故障を招き、見た目も美しいものではありません。
また、コケが増えてから掃除をするとそれだけ水槽に傷がつくリスクも高まるので、早めに掃除しましょう。
見た目、水質が劣化する
水質は魚や水草の健康に関わるので、常にチェックが必要です。
しかし、水槽の表面がコケでおおわれると、ゴミや水の色が見えにくくなることで、水質の劣化に気付けなくなります。
コケ自体が水質を汚染する訳ではありませんが、水質の悪い環境でコケは成長します。
コケが増えてきたと感じたら、早めに掃除しましょう。
設備の故障
水槽内の水はろ過装置を通して正常に保たれていますが、ろ過装置やパイプの内に汚れやコケが大量にたまることで、うまく機能しなくなったり、故障することもあります。
ろ過装置が機能しなくなると、水質はあっという間に悪くなってしまうので、生き物たちにも影響を与えることが考えられます。
コケや汚れをためすぎないように、水槽の表面は日頃からチェックしておきましょう。
水槽の素材で掃除方法はちがう
水槽は透明な素材でできており、スポンジによる磨き傷がつくことがあります。
しかし、正しい方法を知っておくことで、水槽に傷をつけずに掃除が可能です。
また、水槽の素材にはアクリルとガラスの2種類があり、それぞれ違った特徴を持っています。
水槽の素材によって掃除方法も変わるので、まずは自分の使っている水槽の素材をチェックしておきましょう。
アクリル水槽
- 軽量
アクリル水槽は軽いので、運搬や掃除の際の取り回しがよく、扱いやすいのが特徴です。 - 地震対策に適している
アクリル水槽は外部からの衝撃に強く耐久性に優れており、地震対策として採用する愛好家は大勢います。 - 柔らかく傷つきやすい
ガラスと比較したとき、アクリルは柔らかい素材なので、表面に傷がつきやすいというデメリットもあります。掃除の際、スポンジの磨き傷には特に注意が必要です。 - 変形する
直射日光にさらされることで、変形したり使用環境によっては変色することもあります。ガラス水槽と比較して、寿命はやや短めです。
ガラス水槽
- 耐久性が高い
ガラスの水槽は直射日光にさらされても変形が少なく長期間使用できます。表面の傷に強く、掃除のときも磨き傷ができにくいという特徴を持っています。 - 透明度が高い
透明度が高く、またアクリル水槽と比較して変色もないので美しい見た目が長期間続きます。 - 割れる
ガラス水槽は、強い衝撃が加わると割れてしまいます。地震の振動によってヒビがはいることも考えられます。 - 重たい
ガラス水槽はアクリル水槽と比較して重たいので、持ち運びや掃除の時の取り回しには注意が必要です。
水槽を傷つけない掃除方法
それでは実際に、水槽を傷つけない掃除方法について解説していきます。
アクリル水槽
アクリル水槽の掃除では掃除道具選びにこだわってみましょう。
ガラス水槽よりも柔らかいアクリル水槽は表面に傷がつきやすいので、柔らかい掃除道具を使うことをおすすめします。
普通のスポンジよりも柔らかいメラミンスポンジ、ぞうきんよりも目の細かいマイクロファイバークロス、プラスチックよりも樹脂製のスクレーパーなど、アクリルを傷つけにくい柔らかい掃除道具を選びましょう。
必要なもの
- メラミンスポンジ
- マイクロファイバークロス
- 樹脂製のスクレーパー
- 柔らかい歯ブラシ
手順
- 水槽の磨き掃除を行う際は、水中の中で作業を行うことで、表面への摩擦を抑えながら掃除ができます。
- メラミンスポンジを水中で湿らせ、掃除対象の壁面に対して軽くこするように掃除をします。このとき、スポンジと水槽の表面の間に砂利などの固形物が挟まってしまうと、水槽に傷をつけてしまいます。取り除いてから、やさしく均一な力を加えて掃除することが大切です。
- 毛先の柔らかい歯ブラシを利用して、四隅を洗います。
- なかなか取れない汚れは、樹脂製のスクレーパーを使って取り除きます。これまで以上にやさしい力で、少しずつ汚れを落とします。
- 水槽内の掃除が完了したら、表面をマイクロファイバー製のクロスで磨きます。マイクロファイバーのクロスはいくつか種類がありますが、貴金属やメガネに使用するものが目が細かく、アクリル製の水槽の掃除に適しています。
ガラス水槽
ガラスの水槽はアクリル水槽と比較して強度が高く、多少強く掃除しても傷がつきにくいのが特徴です。
ただし、ガラス同士を接合しているシリコンのシーリング部分は繊細なので、やさしく掃除する必要があります。
また、掃除の道具にはガラス掃除専用のものもあります。研磨剤の含まれたガラス用のスポンジや、水槽の表面と水側を磁石で挟んで使うマグネットクリーナーがあると掃除も楽になります。
必要なもの
- ガラス磨きスポンジ
- スクレーパー
- 柔らかい歯ブラシ
- マグネットクリーナー
手順
- ガラスの水槽は頑丈なものの、作業は水中の中で行いましょう。ガラス用のスポンジに水中で水分を含ませ、汚れがついた部分を洗っていきます。
- 次に毛先の柔らかい歯ブラシを使用して、四隅のシリコン接合部を洗います。傷つけてしまうと水漏れの原因となるので、やさしい掃除を心がけます。
- 頑固なコケや汚れは、スクレーパーを使って落としましょう。ただし、スクレーパーは硬いので、四隅のシリコン部分には触れないように注意して行います。
- 日常的なお手入れはマグネットクリーナーを使うと便利です。細かい部分の掃除や、頑固な汚れは取れませんが、手を濡らさずに掃除ができるので気がついたときすぐに水槽のコケを取ることができます。
まとめ
水槽を傷つけない掃除方法について解説してきました。
特にアクリル製の水槽には磨き傷がつきやすいので、メラミンスポンジなどの柔らかい掃除道具を使って、水中で作業を行うようにしましょう。
水槽の表面にコケがたまってしまうと、水槽内の生き物の健康状態に影響があるので、日頃からこまめにきれいにしておくことが大切です。
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