お風呂の天井は手が届きにくいので、気がついたときには黒ずんだ汚れがついていることがあります。
しかし、汚れが気になるものの、どうやって掃除したらいいのかわからないという人も多いかもしれません。
そこでこの記事では、お風呂の天井のカビを効率的に掃除する方法について解説していきます。
お風呂の天井を掃除しないとどうなる?
お風呂の天井は床や壁と比較して、あまり汚れがつくイメージはありません。
しかし、実際には汚れが付着しやすく、定期的な掃除が必要な場所です。
実際に天井を見上げたとき、天井に水滴がついているのをみたことはありませんか?
水滴がそのままになると、いずれ水分だけが蒸発し水に含まれるカルシウムなどのミネラル分が天井に残り白っぽい汚れになります。
この汚れは「水垢」と呼ばれ、一度つくとなかなか取れない汚れの一つです。
また、お風呂は湿度の高い場所なので雑菌が繁殖しやすく、特に黒カビはあっという間に繁殖してしまいます。
お風呂を見上げたときに、黒ずんで見える汚れの多くはこの黒カビが原因です。
天井にカビができる仕組み
お風呂にできる黒カビは20〜35℃くらいの室温で、湿度が70〜80%以上になると繁殖する「クラドスポリウム」という細菌が原因でできます。
掃除のされた綺麗な場所でもこの環境が2カ月以上続くことで、クラドスポリウムが活性化しカビは繁殖します。
お風呂は大量のお湯を扱う場所で、湿気の元になる水蒸気は高いところに溜まりやすいという性質を持っています。
そのため、使用するたびに湿度が100%を超えて飽和状態になり、天井に水滴となって付着するのです。
この水滴が、クラドスポリウムの栄養となって繁殖を促します。また、水滴が蒸発しても含まれていたミネラル分は堆積し、これも細菌の栄養となります。
クラドスポリウムは胞子を周囲にばらまいて増殖するので、天井にできると壁や床に移り、洗濯物を浴室で干している場合は服にも付着します。
人体に侵入するとアレルギー反応を引き起こすので、お子さんがいる家庭では特に注意したい汚れです。
お風呂の天井はどうやって掃除する?必要な道具
お風呂の天井の掃除に必要なものや、あると便利なアイテムを紹介します。
お風呂の天井の高さや、必要に応じて用意しましょう。
柄つきのスポンジ
天井の高いお風呂の掃除には、柄つきのスポンジを用意しましょう。
手の届かない場所を掃除するのに便利ですが、床掃除も立ったままで行えるので体への負担が小さくなります。
身長や天井の高さに合わせて、長さを調節できるものがおすすめです。
フロアワイパー
フローリングを掃除する、フロアワイパーもお風呂の天井掃除で活躍します。
お風呂の天井は水分が溜まりやすいので、掃除してもぬれたままにするとまたすぐにカビが繁殖してしまいます。
持ち手の長いフロアワイパーで天井についた水分を取り除くことで、カビの発生を予防できます。
お風呂用中性洗剤
お風呂用中性洗剤はお風呂を掃除するための基本の洗剤です。
これ1本あれば、日常のお風呂掃除のほとんどが可能です。
一方で、カビや水垢などの頑固な汚れの掃除は苦手です。
重曹
重曹は粉末の状態で売られているものや、液体になっているものがあります。粉末の場合は水に溶かして使用します。
アルカリ性の性質を持っており、できたばかりのカビに有効です。
クエン酸
クエン酸は酸性の性質を持っており、水垢に有効です。
クエン酸や重曹は食品にも使われるくらい安全なものなので、敏感肌や小さな子どもがいて洗剤を使うのに抵抗があるという人におすすめです。
また、お風呂掃除以外でも使えるので応用が効きます。
塩素系漂白剤
頑固なカビを取るための強力な洗剤です。
黒カビを漂白して落とし、さらに殺菌効果もあるので新たにカビができるのを防ぎます。
しかし、強力なので刺激が強いため、皮膚に触れないようにし、また絶対にほかの洗剤と混ぜないようにしましょう。
有毒な塩素ガスが発生し非常に危険です。
お風呂の天井掃除の注意点
お風呂の天井を掃除する際は、以下の点に注意して行いましょう。
メガネやゴーグルをつける
天井を掃除するときは見上げながらの作業になるので、水滴や洗剤が目に入らないようにメガネやゴーグルを着用して行いましょう。
特に刺激の強い塩素系漂白剤を使っているときは注意が必要です。
安定した足場を使う
天井の高さによっては足場を使うこともあるかもしれません。
なるべく安定した足場を用意し、できれば誰かに手伝ってもらうか、周囲に人がいるときに掃除するようにしましょう。
衣服に注意
塩素系漂白剤は服につくと脱色してしまうことがあります。
天井を掃除する際には、落ちてくる可能性もあるので汚れてもいい服装で掃除することをおすすめします。
お風呂の天井の掃除方法
お風呂の天井の基本的な掃除方法と、カビができてしまった際の掃除方法をそれぞれ見ていきましょう。
基本の掃除
必要なもの
- 柄つきスポンジ
- フロアワイパー
- 中性洗剤(重曹やクエン酸で代用可)
掃除の手順
- お風呂の窓と扉を開け、換気扇を回します。
- 柄つきのスポンジに水分を含ませたら、中性洗剤をつけて天井を磨きます。
- 水で流し汚れが取れていたら、フロアワイパーで水分を拭き取ります。
- 1時間ほど換気をしたら完了です。
カビとり掃除
必要なもの
- 柄つきスポンジ
- フロアワイパー
- 塩素系漂白剤
- ゴム手袋
- 汚れてもいい服
掃除の手順
- 窓と扉を開けて、しっかりと換気を行います。
- フロアワイパーで先に天井についた水分を拭き取ります。水分が残っていると漂白剤の効果が発揮されなくなります。
- 体に垂れてこないように汚れから斜め下に立ち、柄つきのスポンジに漂白剤をつけて、汚れの気になる部分に塗布します。
- 漂白剤の説明書に書かれている時間放置します。(大体10分前後)
- 時間が経ったら熱めのお湯で流します。
- 天井に残った水分をフロアワイパーで拭き取って、換気をして完了です。
お風呂の天井の掃除の頻度
お風呂の壁や床は頻繁に掃除を行いますが、天井の掃除は1カ月に1回で十分です。
カビが発生するには2カ月以上かかるので、1カ月を目安に掃除を継続することでカビの発生を抑えられます。
ただし、一度できてしまうとあっという間に広がっていくので、もしカビを発見したらなるべく早めに掃除しましょう。
お風呂の天井の汚れを予防する方法
お風呂の天井につく汚れは簡単なコツで予防できます。
水分をとる
お風呂上がりや掃除のあとは、天井に残っている水分を拭き取ることで、カビや水垢の発生を抑えられます。
また、暖かい水蒸気は天井にたまるので、しっかり換気して空気が天井に溜まらないようにすることも大切です。
アルコールで消毒する
水分が拭き取れたら、アルコールスプレーを噴射しておくことで、天井のカビの発生を抑えられます。
防カビ剤を置く
防カビ剤はお風呂に使えるタイプのものも販売されています。
掃除の後に使う煙を発生させるタイプのものや、天井に貼り付けておくものが販売されており、どちらも2カ月前後カビの発生を防いでくれます。
まとめ
お風呂の天井は手が届きにくいので、なかなか掃除が難しい場所ですが放置してしまうと黒カビが発生し、お風呂全体にカビの胞子を広げてしまいます。
またカビは2カ月間不衛生な状態が続くと発生してしまうので、1カ月に1回ほどの掃除を心がけることで、お風呂の環境を清潔に保てるでしょう。
塩素系漂白剤を使用する際には、ほかの洗剤と混ぜないようにし、体や服につかないように注意しながら掃除を行いましょう。
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