お風呂で子どもの使うおもちゃは、長期間掃除しないでいるとカビが発生し、健康に悪い影響を与えることもあり非常に危険です。
この記事では、お風呂で使うおもちゃを掃除する方法や、万が一カビが発生したときに取り除く方法、カビの発生を予防する方法について解説していきます。
お風呂のおもちゃにつく汚れ
水や洗剤を使って体についた汚れを流すお風呂には、様々な汚れが蓄積されていきます。
汚れの種類によっては、子どもや赤ちゃんによくない影響を与えることもあるので、まずはお風呂のおもちゃにつきやすい汚れについて知っておきましょう。
カビ
カビは一定以上の湿度と温度があれば、どこにでも発生する可能性があり、細菌が集まって黒い色や赤い色、緑色など色のついた汚れとなって現れます。
お風呂で特に発生しやすいのは黒カビで、70%以上の湿度で20〜35℃ほどの気温が数週間ほど続くと発生するクラドスポリウムという菌が集まって形成される汚れです。
カビは一度できると胞子を空気中にまいて、どんどん増えようとします。
このとき、人体に侵入することでアレルギー反応を引き起こす危険もあり、見つけたら早めに除去しなければなりません。
しかし、普通のお風呂用の中性洗剤ではなかなか落とすことが難しく、強力な塩素系の漂白剤などを使用して落とします。
塩素系の漂白剤は刺激が強いので、特に子どものいる環境では使用に注意が必要です。
水垢、石けんかす
体を洗うための水や洗剤も、洗い残しがおもちゃに付着することで汚れとなることがあります。
水垢は白っぽいシミのような汚れで、水中に含まれているマグネシウムやカルシウムなどのミネラル分が堆積して残った硬い汚れです。
石けんかすは、水垢と同じく白っぽい汚れですが洗剤に含まれている界面活性剤の洗い残しが原因なので、ぬるぬるとした感触があります。
どちらも直接体への害はないものの、カビの繁殖を促進するので早めに掃除しましょう。
緑膿菌
お風呂のおもちゃにつく汚れで特に注意したいのは、透明なぬるぬるした汚れです。
ぬるぬるした汚れには「緑膿菌」と呼ばれる細菌が含まれており、体内に侵入することで敗血症など深刻な病気を引き起こします。
ただ、緑膿菌は水場に常在している菌なので、健康な成人であれば緑膿菌が体内に入っても体の免疫機能によって排除されます。
しかし、免疫機能が落ちているときや、免疫機能が弱い子どもの体内に侵入すると深刻な影響を与えることがあるのです。
そのため、子どもが触れる機会の多い、お風呂で使うおもちゃは定期的に掃除する必要があります。
お風呂のおもちゃの汚れを予防する方法
お風呂のおもちゃの掃除方法について解説する前に、おもちゃに汚れを付着させない予防方法について紹介します。
おもちゃを清潔に保つことで、掃除の手間も減らせるようになるでしょう。
入浴後、簡単に流す
お風呂を使ったあとは、おもちゃを熱めのお湯でサッと流しておくと、雑菌の繁殖や汚れの付着を予防できます。
ただ、おもちゃによっては熱いお湯をかけることで、壊れたり変形してしまったりすることもあるので、おもちゃの取扱説明書や素材をチェックしておきましょう。
おもちゃだけではなく、お風呂の壁や床を流すことで、お風呂自体の掃除の手間も減らせます。
おもちゃを乾燥させる
おもちゃに水分や洗剤の洗い残しが残っていると、カビや緑膿菌が繁殖する原因になるので、おもちゃを使ったあとはお風呂を換気したり、水分を拭き取ったりしておきましょう。
この時、おもちゃを棚や床におかず、ネットなどに入れて吊るしておくと乾燥させやすくなります。
お風呂場の外におく
普段おもちゃをお風呂場におかないことも大切です。
お風呂の外の風通しの良い場所で保管することで、汚れがつくのを予防できます。
また、お風呂掃除の際におもちゃをどかせる必要もなくなります。
気軽に使えるおもちゃを選ぶ
お風呂で使うおもちゃは、長期間使用するとどうしても汚れが溜まりやすくなります。
そのため、気軽に交換できるようなおもちゃを選ぶことも大切です。
100円均一で購入したり、高価なものや汚れを取り除きにくそうな複雑なもの、水に弱いものは避けたりして、定期的に交換しましょう。
お風呂のおもちゃの掃除前の注意点
おもちゃにカビがついてしまったとき、普段お風呂のカビを落とすための塩素系の漂白剤を使うという人もいるかもしれません。
しかし、塩素系の漂白剤は子どもにとって刺激が強く、流し残しがあった際に肌が荒れるなどトラブルの原因となることも考えられます。
そのため、お風呂のおもちゃのカビは早い段階で落とし、なかなか落ちない汚れは比較的刺激が少なめな酸素系漂白剤や重曹を使って落としましょう。
もし、汚れが落ちない場合は、清潔さを優先して潔く交換することも検討します。
お風呂のおもちゃの掃除方法
お風呂のおもちゃの掃除方法について、4つの方法を解説します。
アルコール消毒
カビの原因となる菌や緑膿菌は、消毒用のアルコールスプレーによって除菌できます。
目に見えない雑菌の除去に有効な掃除方法です。
必要なもの
- 台所用中性洗剤
- スポンジ
- タオル
- 除菌用アルコールスプレー
手順
- おもちゃを台所用中性洗剤で洗い、タオルで水気を拭き取って風通しの良いところにおいて乾かします。
- 十分に乾燥したら、除菌用アルコールスプレーをおもちゃにかけます。
- アルコールを拭き取らずに、そのままよく乾かします。
注意
除菌用アルコールスプレーを使用する際は、換気を良くし、火や子どもの周りで使用しないなど取り扱いには十分な注意が必要です。
熱湯消毒
雑菌の除去には熱による消毒も有効です。
必要なもの
- やかんや鍋、電気ケトルなどお湯を沸騰させる道具
- 中性洗剤
- スポンジ
- タオル
手順
- お湯を沸かしておもちゃに熱湯をかけます。
- 熱が冷めるまで待ちます。
- 台所用中性洗剤とスポンジを使っておもちゃを洗います。
- タオルで水気をとって、乾燥させたら完了です。
注意
火傷に注意して作業を行います。また、プラスチックやゴム製などの熱に弱いおもちゃは避けてください。
酸素系漂白剤浸け
酸素系漂白剤漬けは、塩素系漂白剤を使えないときにカビの除去に有効な方法です。
酸素系漂白剤を使って浸け洗いを行います。
必要なもの
- 酸素系漂白剤
- タライやバケツ
- スポンジ
手順
- タライやバケツを用意して、40〜50℃のお湯3〜4Lに対し、スプーン半量ほどの酸素系漂白剤を溶かします。
- おもちゃを入れ、2〜6時間浸けおきます。
- 水で流し、スポンジで残った洗剤と落ちなかった汚れを洗います。
- 乾燥させて完了です。
注意
酸素系漂白剤の説明書をよく読んで、指定された濃度と時間を守り、換気をしながら掃除を行います。
重曹浸け
重曹は天然由来の成分で、食べ物にも使われるほど安全な物質です。
できたばかりのカビであれば重曹で十分に除去できるので、積極的に掃除に取り入れましょう。
必要なもの
- 重曹
- タライやバケツ
- スポンジ
手順
- タライやバケツを用意し、水100mlあたり小さじ1の重曹を溶かします。
- おもちゃを軽くシャワーで洗った後、20〜30分間重曹水に浸けおきします。
- スポンジやブラシを使っておもちゃについた汚れと重曹を落とします。
- 乾燥させて完了です。
注意
重曹はアルカリ性なので、アルミや銅など一部使えない素材もあります。
お風呂自体の掃除もしっかりと
以上が、お風呂のおもちゃを掃除する手順です。
お風呂のおもちゃは子どもが触れるものなので、週に1回くらいを目安に掃除し、目にみえる汚れが発生したら速やかに落とすようにしましょう。
また、お風呂についたカビや雑菌がおもちゃに移ることもあるので、普段からお風呂を清潔に保っておくことも大切です。
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