食洗器の洗浄はクエン酸? 洗浄方法も解説

食洗機を定期的に洗浄しているという人はどのくらいいるでしょうか?

食洗機の洗浄をおこたると、臭いやカビを発生させることもあります。

この記事では、食洗機の基本的な洗浄方法を紹介し、掃除に役立つことの多いクエン酸の使用方法について解説していきます。

食洗機に洗浄は必要?

  • 食洗機

食洗機は食器を洗う場所であり、運転時には洗剤を使っているため、食器と同時に食洗機も洗浄されているように感じます。

では、食器についていた汚れはどこに行ったのでしょうか?

ほとんどの汚れは洗い流されますが、一部の汚れは食洗機の中に残り、洗わないと徐々に蓄積していきます。

汚れをそのままにしておくと、臭いの原因になったり、食洗機の洗浄力が落ちることも考えられます。

そのため、食洗機は定期的な洗浄が必要です。

食洗機に溜まる汚れの種類

食洗機は、食器についていた物質や洗剤と水分が内部に残ることで、徐々に汚れていきます。

ここでは、主な汚れの種類をみていきましょう。それぞれの除去の方法についても紹介していきます。

  • 水あかと石けんカス
    水あか汚れは水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が乾燥して固まったもので、石けんカスは食器洗剤の残留物から発生します。
    これらの汚れはアルカリ性なので、専用洗剤やクエン酸などの酸性の洗浄成分を使用して汚れを落とします。
  • 油汚れ
    食器に付いた油汚れは、一部が食洗機で分解・洗浄されないまま内部に残ります。
    油汚れは酸性なので、アルカリ性の洗剤を使用して汚れを除去します。
    一部の食器用洗剤もアルカリ性ですが、泡立ちが過剰になり故障の原因になります。専用のものを使用しましょう。
  • 黒カビ
    湿度が70%以上、気温が20〜30℃、栄養分がある状態で、カビが発生しやすくなります。
    食洗機は高温で動作するため、通常はカビが生えにくいですが、長期間使用を止めていた場合や、乾燥機能を使わなかった場合に発生することがあります。
    カビは漂白剤を使用して掃除します。ただし、塩素系の漂白剤を使用する場合は、他の洗剤と混ざらないように注意が必要です。

日常的なお手入れ

食洗機を使用した後は、「残菜フィルター」を日常的に清掃しましょう。

残菜フィルターは、食器に付いた食べ物の残りかすがたまる場所です。残菜フィルターにゴミが残っていると、次に食洗機を使用するときに食器に古いゴミが付着する可能性があります。

また、食洗機を使用したあとは、高温多湿になっており、残菜フィルターに残ったゴミを取り除かないと、カビや雑菌が繁殖しやすく、汚れや不快な臭いの原因になります。

残菜フィルターの掃除の手順は以下の通りです。

  1. フィルターを取り外しブラシやスポンジで隙間に挟まったカスを取り除く
  2. 残菜フィルターの下に残っているゴミを取り除く
  3. 食洗機に乾燥モードがある場合は乾燥させる
  4. なければ内部をタオルで拭き取る

定期的な食洗機の洗浄

食洗機は月に1回の頻度で庫内を洗浄しましょう。

メーカーごとに洗浄方法が異なる場合もあるので、そちらは後述します。

ここでは基本的な洗浄方法を解説します。

庫内の掃除

  • 洗浄機能がある場合
    取扱説明書に記載されている手順に従って洗浄機能を使用します。洗剤の量や運転コースについても取扱説明書を確認しましょう。
  • 洗浄機能がない場合
    1. 食洗機のかごなどのパーツを取り外す
    2. 食洗機専用の洗剤を投入
    3. 空運転を行う
    4. 洗剤の使用方法や運転コースは、メーカーごとの取扱説明書に従う
    5. 最後に、しっかりと絞った布巾で庫内の水分を拭き取る

パーツ類の掃除

食洗機のかごや小物入れを取り出し、固く絞った布巾で全体を拭くか、お湯や水に浸しながらスポンジで洗います。

また、細かいパーツや隙間に汚れがある場合は、使い古した歯ブラシを使用します。
例えば、回転ノズルの奥はスポンジだとなかなか洗浄できません。回転ノズルを取り外し、水で流しながら歯ブラシでみがいて汚れやゴミを取り除きましょう。

ゴムパッキンやドアのふちも忘れずに布巾で拭いて掃除しましょう。漂白剤に5〜30分ほどつけたものを使用すると効果的です。

黒カビの掃除

黒カビが生えてしまった場合、塩素系漂白剤を使用して掃除します。他の洗剤と混ぜると危険なので注意しましょう。

  1. 黒カビの部分に漂白剤を直接塗布する
  2. 5分ほど放置
  3. 洗剤を入れずに食洗機を運転します
  4. 最後に庫内の水分を拭き取り、しっかりと乾燥させる

クエン酸を使った洗浄の注意点

食洗機の洗浄にはクエン酸が効果的ということをよく聞きますが、実はクエン酸を使用する上ではいくつか注意点があります。

そのため、基本的には専用の洗剤を使うようにしましょう。また重曹は食洗機の洗浄では使えません。

  • 金属部分への影響
    クエン酸はアルカリ性汚れに対して効果的ですが、一部の金属部分に対して腐食やサビを引き起こす可能性があります。そのため、メーカーによってはクエン酸の使用を禁止していることもあります。
    食洗機の内部に金属部品がある場合は、メーカーの指示に従いましょう。
  • 混合使用しない
    クエン酸は酸性の成分であり、塩素系漂白剤と混ぜると有毒なガスを発生させる危険があります。
    食洗機の洗浄には、黒カビの除去のために塩素系の漂白剤を使うことがありますが、絶対にクエン酸と同時に使用しないでください。
  • メーカーの指示に従う
    食洗機の取扱説明書やメーカーの指示を確認し、クエン酸の使用に関する特定のガイドラインや制限があるかどうかを確認しましょう。
    メーカーによってはクエン酸の使用を避けるように指示していることもあります。

メーカー別食洗機の洗浄方法

三菱

  • 庫内の洗浄
    1. 専用の洗剤を5g入れる
    2. 「標準」コースで運転
    3. 乾いた布で庫内を拭く
  • 回転ノズルの洗浄
    1. 庫内のかごを取り外す
    2. 回転ノズルを持って真上に持ち上げる
    3. 水洗い
    4. 元の場所に取り付ける
  • 湯沸かしヒーターの洗浄
    1. 庫内のかごを取り外す
    2. 回転ノズルを取り外す
    3. 残菜フィルターを取り外す
    4. フィルターの表面と格納部を歯ブラシで洗う
    5. パーツを元に戻す

参考:三菱「食器洗い乾燥機取扱説明書」

リンナイ

  • クエン酸・食酢・レモン水を使った方法
    1. クエン酸、食酢、またはレモン水を水槽内に入れる(クエン酸は約20g、食酢やレモン水は約50ccが目安で、汚れがひどい場合は、2倍の量で行う)
    2. 電源を「入」にし、「スタート」ボタンを押して食洗機を起動
    3. 運転コースを「標準コース」に設定
    4. 再度「スタート」ボタンを押し、庫内洗浄を始める
    5. 運転が終了すると、庫内洗浄が完了
    6. 庫内の汚れが完全に落ちていない場合、2〜6を繰り返す
  • 市販のクリーナー使用する場合
    市販の食洗機庫内クリーナーを使用する場合、その製品の取扱説明書に従って庫内洗浄を行います。

参考:リンナイ「食器洗い乾燥機」

Panasonic

  • 使ったあと
    残菜フィルターを外し、残りかすを取り除きます。フィルターの底部に水が残っているのは故障ではなく正常な仕様です。汚れが落ちにくい場合はブラシを使用してこすり落としてください。
  • ときどき食器を入れずにカラ洗い
    汚れやニオイが気になる場合、食器を入れずに専用洗剤だけを入れて、「標準」コースで運転することで、清潔さを保つことができます。
  • 月に1度ふき掃除やノズルのお手入れ
    よく絞った布で回転ノズルを分解して庫内を拭いてください。

参考:Panasonic「お手入れ方法」

まとめ

食洗機は使用後にはフィルターの洗浄、定期的に庫内の洗浄を行う必要があります。

クエン酸を使用できる場合もありますが、メーカーによってはクエン酸の使用が制限されています。

また、塩素系漂白剤と混ざると非常に危険なため、クエン酸を使用する際は注意しましょう。

各メーカーの説明書を参考にして、食洗機ごとに適した洗浄方法を選択しましょう。

WRITER
    • WDW 編集部
    • 株式会社ウォーターデザインワールド(WDW) 編集部は、当社の製品であるUFB DUAL®の魅力的を伝えるだけでなく、水と健康に関する有益な情報を提供することで、お客様の生活に役立つライフハックを提供しております。

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