歯周ポケットの洗浄方法を解説

歯周ポケットとは、洗浄不足を始めとしたさまざまな理由で、歯茎と歯の間に出来た溝のことをいいます。

この記事では歯周ポケットができる仕組みと、歯周ポケットが出来ないようにするための自宅での洗浄方法について解説していきます。

本来、歯茎と歯の間には隙間がありませんが、細菌によって歯茎と歯が剥がされることで隙間が出来ます。これが歯周ポケットです。

放置しておくと、歯茎の出血や腫れ、痛みを発生させながら歯周ポケットは徐々に深くなり、歯に深刻なダメージを与えます。

歯周ポケットができることで、口内環境ばかりか、全身に悪影響を与えます。

• 歯茎の見た目
  歯周ポケットが深くなることで、歯茎が下がり歯が大きく見えるようになります。下がった歯茎は不健康な印象を与えてしまいます。
• 出血や痛み
  歯周ポケットが深くなると歯茎がぶよぶよになり、少し触っただけで出血したり、痛みが発生する場合があります。
• 口臭の悪化
  細菌や食べかすが歯周ポケット内に蓄積されることで、口臭が悪化します。
• 歯の脱落
  歯周ポケットが進行すると、歯の根管にダメージを与え激しい痛みと歯の脱落を招きます。
• 他のトラブルの併発
  歯周ポケットによってもたらされた炎症が毒性物質を発生させ、それを人体が取り込んでしまうことで、さまざまなトラブルを引き起こします。

歯周ポケットは深さによって対処方法が異なります。

健康な歯茎のポケットは1〜2mmほどですが、炎症が進むと3mm以上の深さになってきます。

自宅でケアできるのは3mm以内と言われており、それ以上は病院での治療が必要になります。

歯肉炎が発生したばかりであれば、しっかりと洗浄することで、歯茎は元の状態に近づいていきます。

ここでは、自宅でできる歯周ポケットの洗浄方法を紹介します。

歯周ポケットの予防には、正しい歯磨きのコツを守ることが大切です。朝晩と食後の歯磨きを欠かさず行い、歯ブラシを歯と歯茎の間に潜り込ませるようにして、優しくクリーニングしていきます。

歯周ポケットを深くするプラークや歯石は細かな隙間に入りやすく、場所によっては歯ブラシでは取り除けません。

そんな時は、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して歯と歯茎の間を掃除します。

歯間ブラシやデンタルフロスは歯と歯の間に挟み込み、ゆっくりと動かすことで歯間の汚れを取り除きます。

歯ブラシと併用することで、歯周ポケットに効果を発揮します。

歯周ポケットの深い部分には歯周ポケット専用のブラシを使用しましょう。

極細のブラシで、ポケット内の汚れを直接除去します。歯ブラシが届きにくい、気になる部分の集中ケアに向いています。

歯ブラシでは磨けない、舌や口腔粘膜の除菌をするにはマウスウォッシュを利用しましょう。

プラークの原因となる口内の菌の数を減少させます。

近年注目されている極小の泡ナノバブルを毎日の歯磨きに取り入れることで、プラークの除去や細菌の数を減らし口内環境を改善します。

小さな泡が、歯周ポケットに入り込み、ポケット内に堆積した汚れを除去します。

歯周ポケットの洗浄に有効なナノバブルについて、詳しく解説します。

ナノバブルとは1μm（0.001mm）未満の極小の泡のことを指します。

私たちが普段目にする、ミリバブルやセンチバブルと呼ばれる泡は、水中で発生すると浮力によって水面に浮上しあぶくとなって消えてしまいます。

しかし、ナノバブルはその小ささから水圧よりも浮力が小さく、水中に止まり続けるという特性があります。

そのため、水に含ませて使用することが可能で、ナノバブルを含んだ水は高い洗浄力を持つとされています。

極小の泡であるナノバブルは、水滴のサイズよりも小さいため、水が入り込めない場所まで気泡が入り込みます。

また、ナノバブルはマイナスイオンをまとっており、マイナス電荷を帯電しています。これにより、プラス電荷を持つ汚れを吸着する働きをもっており、汚れの除去に最適なのです。

口内の環境を整える以外にも、毛穴の洗浄ができることから、頭皮ケアや洗顔でも効果を発揮します。

ナノバブルが一般家庭で注目され始めたのは近年のことです。

ナノバブルを発生させるシャワーヘッドが、販売されたことによってナノバブルの効果を気軽に家庭でも得られるようになりました。

しかし、家庭で使用される以前から、あらゆる産業や分野でナノバブルは活用されています。

• 医療機関
  医療機関では主にナノバブルは医療器具の洗浄に使用されています。歯石をためる石膏トラップの洗浄に用いられ、クリニックによっては口内の洗浄にもナノバブルを用いています。
• 精密機器の洗浄
  携帯電話やパソコンに使用される半導体などの精密機器の洗浄にナノバブルは使用されています。従来は専用の薬剤を利用して洗浄していましたが、ナノバブルの登場によって、使用する薬剤の量が減り環境負荷の軽減につながっています。
• 水質浄化
  排水処理施設や水産分野では、ナノバブルの水質浄化作用が活用されています。ナノバブルのもつマイナスの電荷によって汚れを吸着し、泡が消える際に発生するフリーラジカルによって汚れや細菌を分解します。
• バイオフィルムの除去
  ホテルや公衆トイレなど多くの人が利用する施設でナノバブルは導入されています。ナノバブルの洗浄力は、配管に蓄積した細菌の塊であるバイオフィルムを除去します。また、歯石もバイオフィルムの一種です。
• 第一次産業で
  ナノバブルは健康的な食材作りにも貢献しています。農業や漁業ではナノバブルの泡にオゾンを含ませて、農作物や魚に与えることで、成長を促進させています。

歯磨きの際にナノバブルを取り入れることで、歯周ポケットの洗浄に効果的です。

『UFB DUAL®（ユーエフビーデュアル）』はお風呂場だけではなく、洗面台やトイレでもナノバブルを使用できるようになる、最新の設備です。

水道管に直接取り付けるので、水道から出てくる全ての水がナノバブルになります。

また、水道管内の水と空気を使って生成されるので、外気を取り込みません。通常の水道水と同じ清潔さなので、安心して口内のケアに使用が可能です。

なかなか落とせない歯石の除去にも効果が確認されているので、歯周ポケットの洗浄にも効果が期待できるでしょう。