トイレタンクのなかを開けてみたことはありますか?
中にはトイレタンクを開けたことがないという人もいるかもしれませんね。
しかし、トイレタンクはトイレの水を清潔に保つための重要な設備で、定期的な掃除が必要です。
どう掃除したらいいのかわからないという人も、この記事を読んで簡単なトイレタンクの掃除方法を身につけておきましょう。
トイレタンクの掃除の頻度は?
トイレタンクの掃除は、月に1回行うようにしましょう。
トイレタンクは常に水がたまっており、タンク内は湿度の高い環境です。
貯水する機能を持っていることから、雑菌やカビが繁殖しやすく、水あかなどの汚れも蓄積しやすくなります。
トイレタンク内にカビや水あかが発生すると、便器の黒ずみや臭いの原因となります。
さらに、汚れた水が便器に流れることで便器が汚れやすくなり、便器を掃除してもなかなかきれいにならないということも起こります。
そのため、定期的な掃除が必要なのです。
といっても、便器のように毎日行う必要はありません。1カ月に1回程度の簡単な掃除で、十分に清潔さが保たれます。
月に1回の掃除では、トイレタンク内の汚れと雑菌を取り除き、カビや水あかの発生を予防していきます。
また、湿度の高い梅雨の時期には雑菌が繁殖しやすいため、2週間に1回の頻度でトイレタンクの状態を確認しても良いでしょう。
トイレタンクの構造
トイレタンクのなかには、様々なパーツが設置されており、これらを傷つけずに掃除を行う必要があります。
また、取り外しができるものもあるので、掃除の際に外したものは元に戻すようにしましょう。
トイレタンクの中は、ボールタップ、オーバーフロー管、フロートバルブ&チェーン、浮き球、レバー、止水栓の部品で構成されています。
ボールタップは水位を調整する役割を持っており、何らかの原因で水位が上昇した際にはオーバーフロー管が排出します。
フロートバルブはチェーンでレバーとつながっており、トイレの水を流す機能を持っています。
トイレタンクの掃除を行う際は、タンク外部に取り付けられている止水栓を止めてから行います。
トイレタンクの掃除では塩素系漂白剤は使用不可
トイレタンクを掃除する前に、注意点について簡単に確認しておきましょう。
トイレタンク内はカビが発生しやすい環境にありますが、カビに効果のある塩素系漂白剤は基本的には使用できません。
トイレタンク内にあるパーツは金属、ゴム、プラスチック製でできており、塩素系の漂白剤がそれらのパーツを劣化させ、水漏れや水が流れないなどの故障の原因となります。
そのため、トイレタンクの掃除は、パーツに影響の少ない中性洗剤を用いて行います。
頑固なカビには、市販されているトイレタンク用の洗浄剤や重曹も有効です。
トイレタンクのふたを開けない簡単掃除法
月に1回の簡単な掃除は、トイレタンクのふたを開けなくても行えます。
毎月この簡単な掃除方法を行っておけば、わざわざふたを開けて掃除する頻度を減らすこともできるので、習慣にすることをおすすめします。
ここでは、重曹を使った場合と、市販のトイレタンク用の洗浄剤を使った場合の2パターンを紹介します。
また、どちらの作業でも止水栓を閉める必要はありません。
重曹を使った掃除
必要なもの
- 重曹
- ゴム手袋
手順
- 重曹を粉のまま、手洗い場の穴からトイレタンクにいれて、そのまま6時間ほどつけ置き洗いをします。
- ゴム手袋を着用してからトイレタンク内を確認し、汚れが取れたか確認しましょう。
専用の洗浄剤を使った掃除
必要なもの
- トイレタンク洗浄剤
- ゴム手袋
手順
- トイレタンクに洗浄剤を流し込み、2時間(洗剤の指定時間に従う)ほどつけ置き洗いをしてからレバーを倒して水を流します。
- ゴム手袋を着用してふたを開け、汚れが落ちているか確認します。
手洗い場が直接タンクに取り付けられていないタイプのトイレは、ふたを開けてそれぞれの薬剤を流し込むようにしましょう。
どちらの方法でも、最終的にはふたを開けてタンク内を確認します。
中を開けてみて、もしも汚れが残っているのであれば、これから説明する掃除方法を試してみましょう。
トイレタンクのふたを開けてしっかり掃除
月に1回のつけ込み洗いは、トイレタンク内の汚れを予防することが目的です。
そのため、すでについた頑固な汚れは簡単な掃除ではなかなか取ることができません。
また、ふたを開けずに掃除する方法は、タンク内で水を満たしている部分しかできません。カビが発生しやすいタンクの上部のふち、ふたの裏側の掃除ができないことも知っておきましょう。
ふたを開けてみて頑固な汚れがついていたときや、3カ月以上トイレタンクの掃除をしていなければ、これから紹介する方法でタンク内を直接洗う必要があります。
必要なもの
- 中性洗剤
- 重曹
- クエン酸
- トイレ掃除用のシート
- 持ち手の長いブラシ
- スポンジ
- サンドペーパー(1,000〜2,000番台)
- ゴム手袋
- マイナスドライバー
手順
- トイレタンク内への給水を止めるために、止水栓をマイナスドライバーを使って閉めます。中にはマイナスドライバーが使えないタイプの止水栓もあるので、その場合はスパナを使って閉めます。
- トイレタンクのふたを外して、お風呂場などに持っていきます。トイレタンクのふたには、ただのふたになっているものと、ふたに手洗い場がついているものとがあります。手洗い場がついているタイプの場合、蛇口への給水ホースを外す必要があります。
- 中性洗剤を使って、ふたの内側をスポンジで洗います。細かい部分には歯ブラシを使用します。
- カビや水あかがついていて、なかなか落ちないときには、カビは重曹、水あかはクエン酸を使って落としましょう。重曹とクエン酸は混ざると発砲しますが、人体には無害です。
- 水で洗い流して、通気性の良いところでふたを乾かしておきます。
- 次にタンク内を掃除していきます。長いブラシと歯ブラシを使用して、パイプや部品の汚れを掃除します。
- 壁面に汚れがついていてなかなか落ちないときは、サンドペーパーを使って落とします。力を入れすぎないよう注意しましょう。
- タンクの底に汚れがある場合、レバーを倒して水を抜いてから掃除します。洗剤を付けて持ち手の長いブラシでこすり洗いします。
- トイレタンク内がきれいになったら止水栓を少しだけ緩め、給水パイプから水を出し、洗浄レバーを回して水で洗剤を流します。
- 正常に水がたまったらふたを閉じて完了です。
トイレタンクの汚れを防止するには?
最後に、日頃からトイレタンクの汚れを防止する方法について解説します。
洗浄剤を使う
トイレタンクのふたに手洗い場がついているタイプは、設置型の洗浄剤が利用できます。
水を流すだけで、便器のカビを防止し、トイレの不快な臭いも軽減します。
重曹を使う
重曹を定期的にトイレタンク内に流し込むことで、湿気や不快な臭いを軽減し、カビの発生を抑制します。
また、軽度のカビであれば重曹だけでも除去が可能です。
重曹を使用する際は、長時間放置すると効果があるので、就寝や外出前などのタイミングでトイレタンク内に流し込んでおきましょう。
ナノバブルを導入する
ナノバブルは水質改善や精密機器の洗浄に用いられている小さな泡のことで、主に排水処理施設や清掃業者によって利用されています。
トイレタンク内の水をナノバブルにすることで、カビや水あかの除去や臭いの軽減などに効果があります。
近年、家庭でもナノバブルを生成できる『UFB DUAL®︎(ユーエフビーデュアル)』が開発され、一般家庭でも導入が進んでいます。
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